やはり
 やはりとは

やはりとは やはり危機に瀕していたIT業界の「モラル」:ITpro

「自分の経験上,モラル(責任感や倫理観)を維持したくてもできない時期があった。過酷な作業の中で,本来必須の作業すらこなせない。それが原因で問題が発生して非難されたとき,もう自分が悪いとは思わなかった」


【参考サイト名】 やはり危機に瀕していたIT業界の「モラル」:ITpro

「自分の経験上,モラル(責任感や倫理観)を維持したくてもできない時期があった。過酷な作業の中で,本来必須の作業すらこなせない。それが原因で問題が発生して非難されたとき,もう自分が悪いとは思わなかった」
日経コンピュータが5月30日から6月7日にかけて実施した,IT業界のモラルに関するアンケートに寄せられた自由意見の一つである。ソフトハウスに勤務するこの30代のエンジニアは,「後から結果を見て非難するだけなら,誰でもできる」と心情を訴えた。
本誌は,5月30日に公開した記者の眼「危機に瀕するIT業界の『モラル』」の中で,Webによる調査への協力を呼びかけた。短期間にもかかわらず,785人の方にご回答いただいた。この場を借りて御礼を申し上げたい。
記者がとりわけ強烈な印象を受けたのは,回答者が寄せた自由意見である。こうした調査に回答する人は,元から問題意識が高いのだろう。それを差し引いても,回答者の自由意見は過酷な仕事の状況,現場の危機感,そして強すぎる現場へのプレッシャーが,ITエンジニアのモラルを危機に追い込んでいる実態を,生々しく物語っていた。
調査結果の詳細は,日経コンピュータ7月10日号の特集「問われるIT業界の『品格』」をご覧いただくとして,ここでは自由意見を中心に,今一度,IT業界のモラルの現状を見ていきたい。
調査では,まず「3〜5年前と比べてモラルが欠如していると感じるか」を尋ねた。すると「強く感じる」とした回答者が24.3%,「やや感じる」が42.2%となり,程度の差はあるものの,全体の7割弱が何らかの形でモラルの欠如を実感していることが分かった。回答者の立場(ベンダーかユーザーか)や所属企業/組織の従業員規模などが違っても,この傾向に偏りはなかった。
この数字だけをもって,必ずしも「モラルの欠如が深刻な状態にある」とは言い切れないかもしれない。だが,回答者が寄せた自由意見には,モラルの欠如を指摘する声が目立っていた。
「ITエンジニアのプロ意識が,以前に比べて低下していると思う。ITエンジニアには特に資格などが必要なく,誰でもなることができるからだろうか」(ベンダー勤務,30代)
「ユーザー,ベンダーを問わず,最近のIT技術者はどこかおかしい。“常識ある大人”がいなくなった。互いの間違いや指摘を,双方とも理解できなくなっている。ベンダーは単に利益を追い,ユーザーはコスト削減をうたうばかりで,双方とも自己主張しかしてしない。何のためのシステムなのか,どんな利便性を提供するシステムなのかの視点がユーザー,ベンダーともに欠けている。IT業界に生きる一人として,非常に嘆かわしい」(インテグレータ勤務,30代)
マンションの耐震強度偽装に代表されるように,最近になって職業人としてのモラルに欠ける事件が世間を騒がせている。こうした世相を反映してか,日本全体のモラル欠如を指摘する声も多かった。
「最近の建築偽装ではないが,この業界もソフトを納めたもの勝ちになっている。ユーザーでも楽だからといって,すべてをお任せにしてしまう者もいる。双方ぬるくなって仕事をしている以上,良いものはできない」(ユーザー勤務,40代)
「IT業界に限らず,近年,モラルを尊ぶ姿勢が薄れてきていると強く感じる。IT業界はとりわけ他の業界よりも若い人の割合が高く,他の業界よりも世相が強く反映されやすいと思われる。IT業界で今おこっている現象の根は,実はかなり深いものだと考える」(ユーザー勤務,40代)
モラルの欠如が発生しているとすれば,その原因は何なのか。自由意見では,ユーザーからの過剰な価格引き下げの圧力や短納期化,人手不足といった過酷な仕事状況が,現場を追い詰めていると訴える声が目立った。

 

戻る

Copyright © 2007 financial.japan-netshop.com